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     毎夏恒例の日本テレビ系「24時間テレビ30 愛は地球を救う」で70キロマラソンに挑戦したタレントの萩本欽一(66)が19日午後9時5分、東京・北の丸公園の日本武道館にゴールした。最高気温30度を超える炎天下の中、午後8時54分の番組終了にこそ間に合わなかったが、気力を振り絞っての意地の完走。涙ながらに「やったよ」。昨年10月から始まった長き旅路を終え、感無量の表情を浮かべた欽ちゃん。史上最年長での挑戦を成し遂げ、おやじの常識を覆した。


 顔をゆがめ、歯を食いしばって走り続けた。意識がもうろうとする中、気力を振り絞って歩を進めた。日本武道館は大きな「欽ちゃん」コールで最高齢ランナーを迎えた。午後9時5分。両手を高々と掲げてゴールテープを切った。スタートして実に26時間7分が経過していた。


 66歳の無謀な挑戦に医師までもが「死ぬかもしれない」と、危険も指摘されていた。「コント55号」の盟友・坂上二郎(73)も「萩本欽一さん、ゴールおめでとう」と祝福。萩本が監督を務める茨城ゴールデンゴールズの片岡安祐美選手(20)の目も涙で真っ赤だった。場内には万歳三唱が響き渡った。


 欽ちゃんは泣いていた。苦しくてではない。申し訳なさの涙だった。ゴール直前では松居直美(39)や東貴博(37)ら欽ちゃんファミリーが駆け寄って見守った。「やったよ。もうみんながね『欽ちゃん、欽ちゃん』ってね。ありがとね、みんな」仕事仲間だけでなく、完走の原動力となった沿道の声援に感謝した。


 「24時間テレビ」放送中でのゴールにはならず、その後に生放送された「行列のできる法律相談所」の枠内で"延長"して萩本の帰りを待った。だから、自分のゴール場面がオンエアされていることを最初は知らず、欽ちゃんも「え、生(放送)なの!?(走ることを)やめようと思わなかったけど、着かないと思っていた」と苦笑いを浮かべた。


 満身創痍(そうい)だった。スタートから14時間後の38キロを通過したころには、痛みを超えて両足はむくみ、マヒし始め、ほとんど感覚を失っていたという。それでも手を差し出すファンとのハイタッチだけは最後まで決してやめようとしなかった。


 「目線が合っちゃうとね。合っちゃうと手が出ちゃう。自然とやってるだけだから。あれはハイタッチじゃなくソフトタッチ。ファンも気を使ってくれてたんだね」


 昨年10月に極秘で練習を始めたころは300メートルを走るのもままならなかった。好きなタバコもやめなかった。あくまで独自のやり方を通した。ゴールから一段落すると、元気を取り戻し、おなじみの欽ちゃん走りも復活し、周囲を安心させた。走っている間は体力的に地獄のようなつらさも味わった。でも偉業を成し遂げ「人生が変わる瞬間(とき)」を体験し「欽ちゃん、幸せだな。幸せだな」とつぶやいていた。



特集  
テレビ・ラジオ

(2007年8月20日06時02分  スポーツ報知)


http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20070820-OHT1T00048.htm

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